re:Invent 2024 でセッションに参加しました!

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こんにちは、ベンジャミンの星野です。

re:Invent 2024ではいくつかセッションに参加しましたが、今回は「INO103:Accelerate innovation capabilities with generative AI mechanisms」というワークショップについてご紹介します。

こちらのワークショップはPCでの作業は少なく、むしろ同じグループのメンバーと英語でディスカッションすることが多いセッションでした。

以下、ワークショップの要約です。

Amazonのイノベーションの基盤

Amazonはメンタルモデルメカニズムを通じてイノベーションを起こす。

  • メンタルモデルとは、世界がどのように動くのか、仮定や一般化、あるいはイメージのこと。人々が世界をどのように理解し、どのように行動するかということに影響を与えるものである。Amazonでは、顧客中心主義、長期的な視点といったメンタルモデルがイノベーションの原動力となっている。
  • メカニズムとは、インプットからアウトプットまでを明確に定義し、反復可能な方法で実行されるプロセスのこと。Amazonは、様々なメカニズムを通じてイノベーションを体系化し効率化している。例えば後述する「テネット」は、チームの連携を促進するためのメカニズムの一種である。

テネットに基づいたチーム連携

チーム間連携を促進するためにテネットと呼ばれるメカニズムを使用する。テネットとは、意思決定と行動を導く原則のこと。

  • チームで検証が難しい問題について合意を形成するのに役立つ。
  • 顧客への価値提供に焦点を当てることを促す。
  • テネットは常に改善をされていくことが重要。

Amazonのテネット作成のアプローチ

Amazonでは、テネットを作成する際に以下のアプローチを採用している。

  • チーム固有である。各チームは、それぞれの目的や状況に合わせて独自のテネットを作成する。
  • 長期的な目線で作成されている。テネットはチームの行動を長期にわたって導くものとなる。
  • 毎日適用できる。テネットは、日常業務の中で常に意識され適用されるべきもの。
  • 各テネットは明確で簡潔なメッセージを持つ。
  • 記憶に残るものである。テネットは、覚えやすく、心に響くものであるべき。
  • 行動を指示するのではなくアドバイスするものである。テネットは、行動を強制するものではなく従業員が自律的に判断するための指針となるものである。
  • 7つ以下である。テネットは多すぎると覚えにくく、効果が薄れてしまう。

テネットの例

  • 少数精鋭のサプライヤーと協力し、顧客のニーズに合わせた厳選された品揃えを提供する。
  • 信じられないほどの速さで行動する。
  • 顧客の信頼への投資は惜しまない。
  • 問題を見える化し、解決に向けて全力で取り組む。

顧客のイノベーションの評価

Amazonでは、顧客のイノベーションのポテンシャルを理解するためにAWSパルスチェックと呼ばれるツールを使用する。これは顧客のイノベーションに関する成熟度を評価するためのアンケート調査で、この調査は以下の要素で構成されている。

  • Amazonのイノベーションの要素
  • Amazonや高業績企業のベストプラクティス
  • 部門横断的な視点
  • 27の核心的な質問

イノベーションの加速

Amazonでは、顧客のイノベーションジャーニーを加速させるために、洞察の共有を重視している。生成AIを活用することで、パルスチェックとアドバイザリーサービスを加速し、顧客に迅速かつ効果的な支援を提供している。


キーポイント(まとめ)

  • テネットのようなメカニズムは、ビジネス上の洞察、課題、およびフローに関する意思決定と優先順位付けに寄与する。
  • 生成AIのテクノロジーは、顧客のニーズと組織の変化に対応するための洞察を提供する。
  • パルスチェック:顧客の声とイノベーションに関するベンチマークを提供する貴重な生成AIツール。
  • 今すぐパルスチェックを活用しよう。

今回のセッションでAmazonではどうやってイノベーションを継続的に起こしているのか、少し垣間見えた気がします。

また、re:Invent全体的に英語中心のセッションとなっているため(当たり前ですが…)英語の勉強は必須だなと改めて感じました。

以上、星野でした!

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