【一発合格】AWS Certified AI Practitionerの勉強方法について

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目次

  1. はじめに
  2. 本記事の対象読者
  3. 受験前のスペック
  4. 試験概要
  5. 出題される問題
  6. 学習方法
    1. Skill Builderの模擬問題を解く
    2. Skill Builderの学習コンテンツを受講
    3. G検定や生成系AIの参考書から学習
    4. 再度Skill Builderの模擬問題を解く
    5. わからない部分は公式ドキュメントや記事ブログを確認
  7. 受験してみて
  8. おわりに

1. はじめに

こんにちは!ベンジャミンの松延(まつのぶ)です!
2024年8月に新しいAWS認定試験が発表され、生成系AIのブームに乗ってAWS Certified AI Practitioner(以下AIF)を取得しました。
ブログ投稿を通じてAIF学習方法を共有したいと思います。


2. 本記事の対象読者

以下の方が対象となります。本記事を読み終えた頃にはAIF合格までの学習方法や出題傾向などを理解することができます。

  • AIF取得したいけど、どのように勉強すれば良いかわからない方
  • AI/ML系の資格に興味のある方

3. 受験前のスペック

私はAIF受験前に以下AWS認定を保有しています。

  • AWS Certified Solutions Architect Professional(SAP)
  • AWS Certified DevOps Engineer Professional(DOP)
  • AWS Certified Advanced Networking Specialty(ANS)
  • AWS Certified Machine Learning Specialty(MLS)
  • AWS Certified Database Specialty(DBS)
  • AWS Certified Security Specialty(SCS)
  • AWS Certified Solutions Architect Associate(SAA)
  • AWS Certified Developer Associate(DVA)
  • AWS Certified SysOps Administrator Associate(SOA)
  • AWS Certified Data Engineer Associate(DEA)
  • AWS Certified Cloud Practitioner(CLF)

4. 試験概要

AIFの試験概要ですが、AWS公式サイトでは以下のように説明されています。

AWS Certified AI Practitioner は、人工知能 (AI)、機械学習 (ML)、生成 AI の概念とユースケースに関する需要の高い知識を実証します。競争力を高め、キャリアアップと収入拡大を目指しましょう。 今すぐ登録して、この認定資格をいち早く取得しましょう。

https://aws.amazon.com/jp/certification/certified-ai-practitioner/?ch=sec&sec=rmg&d=1
項目説明
カテゴリFoundational
試験時間120分
コスト75USD
対象受験者AWS の AI/ML テクノロジーを使用するソリューションを熟知してはいるが、
必ずしも構築するわけではないという個人
受験者の役割 例ビジネスアナリスト、IT サポート、マーケティングプロフェッショナル、
製品またはプロジェクトマネージャー、事業部門または IT マネージャー、
セールスプロフェッショナル
受験オプションPearson VUE テストセンターまたはオンライン監督付き試験
対象言語英語、日本語

5. 出題される問題

AWS公式試験ガイドから一部抜粋していますが、AIFでは以下の内容が出題されます。
試験結果は100〜1000点で、700点以上で合格となります。

  1. AIとMLの基礎(採点対象コンテンツの20%)
    • AIの基本的な概念と用語を説明する
    • AIの実用的なユースケースを特定する
    • ML開発ライフサイクルについて説明する
  1. 生成AIの基礎(採点対象コンテンツの24%)
    • 生成AIの基本概念を説明する
    • ビジネス上の問題解決に生成AIを使用する場合の可能性と限界を理解する
  1. 基盤モデルの応用(採点対象コンテンツの28%)
    • 基盤モデルを使用するアプリケーションの設計上の考慮事項を説明する
    • 効果的なプロンプトエンジニアリング手法を選択する
    • 基盤モデルのトレーニングとファインチューニングのプロセスを説明する
    • 基盤モデルのパフォーマンスを評価する方法を説明する
  1. 責任あるAIに関するガイドライン(採点対象コンテンツの14%)
    • 責任あるAIシステムの開発について説明する
    • 透明性の高い説明可能なモデルの重要性を認識する
  1. AIソリューションのセキュリティ、コンプライアンス、ガバナンス(採点対象コンテンツの14%)
    • AIシステムを保護する方法を説明する
    • AIシステムのガバナンスとコンプライアンス規制を認識する

6. 学習方法

本記事執筆時点(2024年9月25日時点)では、AIFに関する書籍や問題集はほとんど出回っておりません。
そのため、どのように学習すれば合格できるのかといった情報も少ないのが現状です。

私は試験ガイドを一通り読んだ後、以下の流れで学習を行いました。
学習期間は約2週間(1日に約1時間)ほどになります。

1. Skill Builderの模擬問題を解く:30分
2. Skill Builderの学習コンテンツを受講:8時間
3. G検定や生成系AIの書籍から学習:4時間
4. 再度Skill Builderの模擬問題を解く:30分
5. 理解できなかった箇所は公式ドキュメントや記事を確認:1時間

1. Skill Builderの模擬問題を解く:30分

以下、Skill Builderの無償コンテンツ内に模擬問題が20問用意されています。

Exam Prep Official Practice Question Set: AWS Certified AI Practitioner (AIF-C01)

日本語版が提供されていますので、まずは模擬試験を解いてみてレベル感を掴んでおくと良いです。
初回だとわからない問題が多く不正解になることもありますが、あまり気にしないようにしてください。

2. Skill Builderの学習コンテンツを受講:8時間

以下、Skill Builderの無償コンテンツを一通り受講しました。

Standard Exam Prep Plan:AWS Certified AI Practitioner(AIF-C01)

基本的には英語が中心となりますが、一部のコンテンツは日本語にも対応しています。
そのため、日本語で受講可能なコンテンツは一通り受講しておくことをおすすめします。
AWSはSkill Builderの学習コンテンンツに力を入れているようで、内容がかなり理解しやすいです。
また、ちょっとした隙間時間に学べることができることもポイントが高いなと感じました。

3. G検定や生成系AIの書籍から学習:4時間

機械学習の基礎については、『深層学習教科書 ディープラーニング G検定』を読みました。
以下について復習を行いました。

  • 教師あり学習、教師なし学習、強化学習の違い
  • 分類、回帰の各アルゴリズムについて
  • 混同行列(正解率、再現率など)やAUC、F1スコアなどのモデル評価指標

また、生成系AIについては、『Amazon Bedrock 生成AIアプリ開発入門』が役に立ちました 。
(みのるんさん、森田和明さん、熊田寛さん、ありがとうございます!)
以下について重点的に学習するようにしました。Bedrockシリーズはハンズオンをしておくとより理解が深まります。

  • RAG/LLMに関する基礎
  • プロンプトエンジニアリングの種類やコツ
  • Bedrockシリーズ(Agent、KnowledgeBaseなど)

4. 再度Skill Builderの模擬問題を解く:30分

Skill Builderの模擬問題を再度解き、理解度を確認します。
可能であれば全問正解が望ましいですが、9割正解していれば大丈夫かと思います。

5. 理解できなかった箇所は公式ドキュメントや記事を確認:1時間

Skill Builderの模擬問題を解いた後、理解できなかった箇所は関連するSkill Builderの学習コンテンツや書籍、公式ドキュメントを確認して理解を深めてください。
試験では責任あるAIに関するガイドラインやコンプライアンス、ガバナンス、セキュリティに関する理解度を求められるので、この段階までに理解するようにしてください。
こちらのQiita記事も学習の参考になるので紹介します。


7. 受験してみて

1. 出題傾向

責任あるAIに関するガイドライン、コンプライアンス、セキュリティ(IAM関連も含む)については出題数が多かったです。AIを導入するにあたり考慮すべきところは理解しておくと今後の実務にも活きると感じました。
SageMakerシリーズやBedrockシリーズも出題されましたが、SageMakerの割合が多かったように感じました。ただし、いずれも重箱の隅をつつくような深い内容までは問われなかったです。サービスの概要とユースケースが理解できれば充分だと思います。

2. 出題形式

新規追加された問題形式(順序付け、内容一致、導入事例)が計5問ほど出題されてきましたが、解答に手間取ることはありませんでした。
試験時に新規追加された問題形式で出題されても焦らずに落ち着いて解くようにしてください。

3. 試験時間

Beta版は通常版の65問よりも20問多く、85問が出題されます。
しかし、どの問題も長文ではなく2〜3行程度の文章量でした。全問題を解答し終えても70分ほど時間に余裕がありましたので、残り時間を見直しに充てました。


8. おわりに

初Beta版のAWS認定試験を受験しましたが、試験中は半分近くの問題は解答に自信を持てなかったです。 Foundationalのカテゴリにしては比較的難易度高めと感じました。
結果は後日5営業日以内に発表されますが、受験当日の19時ごろに合格メールが届きました! Beta版を合格すると、通常バッジとEarly Adopterバッジがもらえます!

個人的には、事前にMLSやMLAなどの機械学習系のAWS認定を取得してからAIFを受験された方が予備知識を活かせるので取得しやすいのではと感じました。 今後AI関連の案件があればAIFで学んだ知識も活かして積極的に関わっていきたいです。

昨今では生成系AIがブームとなっているため、本記事を通してAIF受験に興味を持たれた方はこの機会に是非受験してみてください!

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