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デジタルギフトの法人向け申込みサイトを新規構築し、案件申請から発注・納品・請求までをWebで完結
案件・顧客情報と承認業務をSalesforceに集約。環境整理をしながら、受発注の工数を削減


SBギフト株式会社様は、ソフトバンクグループでデジタルギフト事業を手掛けています。同社では法人顧客との受発注が長らくメールに依存し、Salesforceへの案件ページ作成から見積書・注文書の授受、ギフトのURL発行までを手作業で回していました。この工程をWeb上で完結させる法人向け申込みサイトを実現するべく、AWSに詳しいパートナーを探すなかで、Salesforceも手掛けるベンジャミンに相談。顧客が触れる発注申請やギフトURLの納品は申込みサイトが引き受け、案件・顧客情報の管理はSalesforceが担う仕組みを構築しました。メールのやり取りは不要になり、従来の手作業はほぼカットできているといいます。

ビジネスの課題

  • メールと手作業に依存した受発注による、営業担当とアシスタントの負担増大
  • 発注のたびにメールのやり取りが必要で、法人顧客が任意のタイミングで発注できない不便さ
  • 運用保守を担う体制の不在により、整理されないまま肥大化したSalesforceのカスタマイズ

効果

  • 案件ページ作成から見積書・注文書の授受、URL発行までの一連の流れをWeb起点に切り替え、1案件あたりの工数をほぼカット
  • 法人顧客が任意のタイミングで申請・発注でき、資料・素材もサイト上から取得可能に
  • 案件・顧客情報をSalesforceに集約し、環境の整理とあわせて運用コスト削減への第一歩に

メールで回していた受発注と、保守の手が回らなくなったSalesforce

鈴木 麻陛 氏:SBギフト株式会社 取締役 CISO システム部 部長

SBギフト株式会社様は、ソフトバンクグループでデジタルギフト全般の事業を手掛けています。セブン‐イレブンやモスバーガーといったブランドの商品をデジタルギフト化し、法人のキャンペーンや個人間の贈答に提供しています。利用シーンは、アンケートの謝礼、SNSの抽選キャンペーンの景品、人事部門の福利厚生など多岐にわたります。最近ではオンラインクレーンゲームの景品としての採用も増えています。

一方で、法人顧客との受発注は長らくメールに依存していました。問い合わせフォームから連絡が入り、メールで応対して商談へ。受注が見えてくると営業担当がSalesforceに商談内容を入力し、案件申請やクリエイティブ申請をメールでやり取りする。受注後は、アシスタントがギフトシステムからデジタルギフトのURLを手作業で発行していました。

「営業担当が捕まらないとクライアント様をお待たせしてしまいます。メールでのやり取りは時間もかかりますし、手間もかかりました」と語るのは、事業推進部 営業課とマーケティング課を兼務する熊谷 理子 氏です。

案件や顧客情報を管理するSalesforce側にも課題がありました。運用保守の委託を終了して以降、各種カスタマイズした機能やコードの管理ができていなかったのです。取締役でCISO(最高情報セキュリティ責任者)を務め、システム部 部長でもある鈴木 麻陛 氏は、ローコード、ノーコードで手軽に設定できるプラットフォームとしてのメリットの反面として「各自でいろいろなものを作って、そのまま消さずに残すとなると、Salesforceのアップデートのときに問題が起きることがあります」と語ります。すでに現場を離れたスタッフの作成部分で、アップデート時のリスクが認識されていたのです。

2024年末、こうした課題の解消に向けた検討が具体化し、2025年に社内プロジェクトが立ち上がりました。

パートナー探しの起点をつくったのは鈴木氏でした。2025年2月、ベンジャミンのWebサイトの問い合わせフォームに連絡が入ります。「AWSに詳しいベンダーを探し、問い合わせを行っていました。そのなかでベンジャミンが、SalesforceとAWSの両方を担当できるということで、提案をお願いしました」

Salesforceを社内業務の基盤に、社外の接点は新しい申込みサイトへ

定松 礼倫 氏:SBギフト株式会社 事業推進部 マーケティング課 課長(プロジェクトオーナー)

SBギフト様が必要としていたのは、法人顧客が直接触れる新しいサイトと、その裏側で動く社内の業務基盤の両方です。通常なら領域ごとに専門的な知識をもつパートナーが必要です。ベンジャミンはSalesforce開発とAWS基盤構築の双方を社内に持ち、一社で引き受けられる体制を提示しました。プロジェクトオーナーを務めた、事業推進部 マーケティング課 課長の定松 礼倫 氏は「提案は3社から受け、実装方法の違いで2社に絞り込みました。両社とも要件を満たしていましたが、総合的な観点からベンジャミンを選びました」と説明します。こうして2025年8月に発注し、10月ごろから開発が始まりました。

今回のプロジェクトの要は役割分担にあります。アカウント申請、案件・クリエイティブの申請、発注、納品CSVのダウンロードといった法人顧客の操作は、新規に構築した申込みサイトが引き受けます。一方、申込みの承認をはじめとする社内のバックエンド業務はSalesforce側が担い、案件・顧客情報もSalesforceが保持します。見積書・請求書・納品書の発行は、クラウド請求書発行サービス「MakeLeaps」が受け持ち、申込みサイトとSalesforceの両方から連携します。さらに、社内のギフトシステムとの接続も欠かせません。それぞれをAPIでつなぎ、役割に応じて仕組みを振り分けました。

社外に開く申込みサイトはAWS上にサーバレスで構築され、フロントエンドにReact、バックエンドにNode.js、データベースにAmazon DynamoDBを採用しています。API開発を担当したシステム部の平崎 時生 氏にとって、商品情報を社外へ開くのは初めてでした。「そのデータを外部に見せることが、今まで一切ありませんでした。その見せ方が一番苦労したところです」と続けます。

申込みサイトに顧客が直接情報を入力することで、営業担当が商談内容を書き写す作業は不要になります。「申請いただいた内容がSalesforce上に自動的に反映されて、案件ページなどが作られます」と熊谷氏は、目指した業務フローを説明します。

そして、鈴木氏が挙げていたSalesforce側のカスタムコードの整理も、このプロジェクトと並行して着手されました。「技術的負債もありますし、法人申込みサイトを提供するにあたって、そこも綺麗にしなければ、あとあと問題になります」。ベンジャミンは、Salesforce環境を詳しく調査し、順次整理を進めていきました。

消えた工程と、整理が進むSalesforce環境

申込みサイトは2026年7月にリリースされ、段階的に案内が始まりました。まずは付き合いの深いクライアントに使ってもらい、使用感を聞きながら対象を広げています。

最初に挙がった効果は、メールでした。熊谷氏は「メールが一切なくなったというのが、一つ大きなところだと思います」と述べます。求められるたびに送っていた各種資料や素材も、クライアント自身がサイト上から必要なタイミングで取得できます。

Salesforceへの案件ページ作成、帳票システムでの見積書・請求書・納品書の作成とメールでの授受、ギフトシステムでのURL発行。定松氏は、この一連の工程が効率化されたことについて「1案件あたりの工数はほぼほぼカットできているのではないかと思います」と話しました。

Salesforce環境の整理について、同環境を管理する事業推進部 営業課 (兼) システム部 コーポレートシステム課の亀田 裕一 氏は、ベンジャミンの理解の深さを挙げます。「結構奥深いところまで熟知されていて、いろいろ教わったりしながら進められました」

CISOの立場からは別の側面が見えます。鈴木氏は「技術的な負債は、いつかはどうにかしなければなりません。そうした課題も解消されつつあるので、効果と感じています」と述べます。

さらに、それぞれの役割に応じてシステムを振り分けた構成は、全体のコスト最適化にもつながっています。

営業を煩わせない受注をめざし、次のフェーズへ

同社では今後も運用・オペレーションのコストを減らし、生産性を高めることを目指しています。鈴木氏は「今回は初めの一歩ぐらいの感じで、まだまだやるべきことはあると思っています」と続けました。

その先に見据えているのは、営業活動そのものの変化です。商談を経ずにまず申込みサイトを見てもらう導線の構想があり、定松氏は「営業の手を煩わせることなく受注まで行けるようになったら、売上に貢献できるのではないかと思っています」と期待を寄せます。次のフェーズでは、手作業で対応しているAPI連携を申込みサイト上で完結させることをめざしています。

ベンジャミンとの協業について、熊谷氏は提案の姿勢を評価します。「こちらが気づかなかったところの懸念も言っていただけて、逆にご提案いただくことも多々あったので、非常に助かりました」。

API開発を担当した平崎氏が挙げたのは、進め方の確かさです。「API連携についても、先にインターフェースの部分で合意をとって進めました。遅延もなく随時出来上がってきたので、不安なく作業を進められました」。亀田氏も「Salesforce環境などのサポートに加え、レスポンスも早かったので、ただただ感謝でした」と重ねます。

最後に定松氏が、プロジェクト全体の実感を語りました。「毎週定例でコミュニケーションを取り、都度出てくる細かい要望や改善も全部拾っていただきました。そこは安心してお任せできたと思います」

社外の接点と社内の業務基盤を切り分けたことで、SBギフト様は次の自動化へ進む足場を得ました。ベンジャミンは、SalesforceとAWSの双方にまたがる領域で、今後も同社を支援してまいります。

お客様概要 / SBギフト株式会社様

会社HP
https://www.softbankgift.co.jp/

所在地
東京都港区新橋5丁目14番10号新橋スクエアビル2F(東京オフィス)
福岡県福岡市中央区地行浜2丁目2番2号(福岡オフィス)

設立
2006年9月5日

事業内容
携帯電話およびインターネットを利用した通信販売システムの企画、構築及び運営等

従業員数
26名

SBギフト株式会社様は、福岡ソフトバンクホークス株式会社、ソフトバンク株式会社、SBペイメントサービス株式会社を株主とし、2008年のサービス開始以降、デジタルギフトの提供から抽選・配布までをワンストップで支援しています。付与ポイントの範囲で好きな商品を選べる「えらべるポチッとギフト」、コンビニやファーストフード店にて商品と交換する「ポチッとギフト」、自宅に配送で商品が届く「Cesta」などを展開。導入業種はWebサービス・IT、クレジットカード、行政・自治体など多岐にわたります。