Agentforce PromptBuilder使ってみる2
Coral CloudのSample Appを元に演習に沿って機能に振れる第三弾!
前回は基本的なフィールド生成に触れ、今回はその応用編として 「関連リストの差し込み項目」 を活用したフィールド生成テンプレートの作成を行います。
この演習では、あるリゾート体験に寄せられた複数のゲストレビューをAIが読み込み、その要約を自動で生成する仕組みを構築します。1対多のリレーションを持つデータ(1つの体験に多数のレビュー)を扱える、非常に便利な機能です。
やってみた感想
プレビューの「解決済みプロンプト」で大量にあるレビューをしっかり読み込んでいるのを見て「おぉ!」となりました。
また細かなレビュー内容まで見ていませんが「生成された応答」も納得感のある出力だと感じました。
レビューや訪問のログ情報などアイデア次第で色々と活用できそうな予感がします。
演習内容
ステップ1: フィールド生成テンプレートを作成する
まずは、レビュー要約用のプロンプトテンプレートを作成します。
- [設定] から [プロンプトビルダー] を検索し、選択します。
- [新しいプロンプト テンプレート] ボタンをクリックします。
- プロンプトテンプレートを以下のように設定します。
| パラメータ | 価値 |
|---|---|
| プロンプトテンプレートの種類 | フィールド生成 |
| プロンプトテンプレート名 | ゲストレビューの概要を生成する |
| API名 | (デフォルトのまま) |
| テンプレートの説明 | このテンプレートは、リゾート体験に関するゲストレビューの要約を生成するために使用されます。 |
| オブジェクト | 体験 |
| オブジェクトフィールド | レビューの概要 |

- [次へ] をクリックします。
- プロンプトテンプレートのワークスペースに、以下のテキストを貼り付けます。
You are summarizing guest reviews for a resort experience at ORGANIZATION_NAME
The summary should have between 80 and 100 words.
Experience Name: EXPERIENCE_NAME
List of guest reviews: GUEST_REVIEWS
- 次に、プレースホルダーを対応する差し込み項目に置き換えます。
| プレースホルダー | 差し込み項目 |
|---|---|
ORGANIZATION_NAME | 現在の組織 > 名前 |
EXPERIENCE_NAME | 体験 > 体験名 |
GUEST_REVIEWS | 体験 > ゲストレビュー (Guest_Reviews__r) |
ポイント: 今回のキモとなるのが `GUEST_REVIEWS` です。
これは「体験」オブジェクトに関連する「ゲストレビュー」オブジェクトのレコードをリストとしてまとめて取得してくれる、関連リストの差し込み項目です。

- プレビューパネルで、関連レコードとして 「Tropical Snorkel Adventure」 を選択します。
- [保存してプレビュー] をクリックします。
- 左下の [解決済みプロンプト] パネルで、差し込み項目が実際のゲストレビューのリストに置き換えられていることを確認します。
- 右下の [生成された応答] パネルで、AIによって生成されたレビューの概要をチェックします。
- テンプレートの内容に満足したら、[有効化] をクリックします。

ステップ2: テンプレートをレビュー概要フィールドにバインドする
最後に、作成したテンプレートをレコードページの項目に紐付け、実際に使えるようにします。
- Coral Cloud Resorts アプリで、[体験] タブをクリックし、「Tropical Snorkel Adventure」 レコードを開きます。
- 歯車アイコンをクリックし、[ページの編集] を選択します。
- [レビューの概要] 項目をクリックして選択します。
- 右側のパネルが表示されたら、プロンプトテンプレートとして [ゲスト レビューの概要を生成] を選択します。

- [保存] をクリックします。
- [戻る] 矢印ボタンでApp Builderを終了し、体験レコード画面に戻ります。
- [レビューの概要] 項目の横にある [編集] ボタンをクリックします。
- 入力フィールドの横に表示されるキラキラした [生成] ボタンをクリックすると、Einsteinがレビューの概要を生成してくれます。
- 生成されたテキストを確認し、[使用] をクリックして項目に反映させます。
- 最後に [保存] をクリックして、レコードを保存します。

これで、たくさんのレビューを一つ一つ読まなくても、AIが一瞬で的確な要約を作成してくれるようになりました!
